Vietnam Japan AI Hackathon 2026で、私たちの2人チーム「FrostLoop AI」はTop 16に選ばれた!

もちろん、すごく嬉しかった。

でも、その後に確認した審査員のフィードバックには、ちょっと考えさせられる指摘があった。

「Amazonの既存サービスと、何が違うの?」

ああ、確かに!

自分たちでは面白いアイデアだと思っていても、似たサービスがすでに存在していたら、独自性を説明するのは難しい。

さらに、AIエージェントなのに、実際の操作よりもアドバイスが中心になっているという指摘も。

そこで、Amazonがすでに提供しているサービスを調べたり、自分の販売経験を振り返ったりしながら、FrostLoop AIの特徴をもう一度考えることになった。

今回は、AIハッカソンでプロダクトを作る難しさと、実際の仕事の経験が思わぬところで役立った話。

Top 16に選ばれた。でも、課題も見えてきた!

FrostLoop AIは、Amazonで商品を販売している人の問題に取り組むAIエージェント。

私はAmazonで実際に商品を販売していて、そのような問題を経験し、これがこのプロジェクトの出発点になっている。

一方、チームメンバーはAIエージェントの開発を担当。

私はビジネスや実際のセラーの視点を提供して、2人で開発を進めている。

Top 16選考のフィードバックでは、現実の課題を扱っている点や、AIエージェントの技術的な構成が評価されていた。

でも、改善が必要な部分も指摘されていた。

特に気になったのは、次の2点。

  • Amazonの既存ツールと比べたときの差別化が十分ではないこと。
  • AIが選択肢を提案するだけでは、エージェントとしての実行力が弱いこと。

どちらも、なかなか鋭い指摘!

でも、私はこういうフィードバックがこの段階でもらえると思っていなかった。ちょっと、ありがたい。

何が足りないのかが分かれば、そこから考えられるから。

Amazonの似たAIサービスがある

そこで、Amazonがすでに提供している機能を調べてみた。

すると、Amazon自身も出品者向けのAIサービスを開発していることが分かった。

その一つが「Seller Assistant」。

在庫や販売状況を確認し、出品者の業務を支援するAIだ。

しかも、AmazonはAIが提案するだけでなく、出品者の許可を得て操作を実行する方向にも進んでいる。

えっ、そこまでやっているんだ!

私は実際にAmazonで商品を販売しているけれど、すべての新機能を把握しているわけではない。

今回の競合調査で、Amazon自身の取り組みも改めて知ることになった。

もちろん、発表されている機能がすべて日本のセラーアカウントで使えるとは限らない。

でも、少なくとも「AIが在庫を分析して、次に取るべき行動を提案する」というだけでは、独自性を示すのは難しそう。

これは、かなり大きな発見だった。

値下げして売り切れば、それでいいの?

競合サービスを調べる中で、もう一つ考えたことがある。

私は自分で企画したブランド商品を販売している。

だから、単純に在庫を減らせばいい、というわけでもない。

例えば、売れない商品があったとする。

値下げすれば、販売できる可能性は高くなるかもしれない。

でも、ブランドとして守りたい価格がある場合は?

販売する場所を限定している場合は?

自分のブランドの商品を、どこで、いくらで販売するか。

それも大切な経営判断だと思う。

私は自分の事業方針として、販売チャネルに一定の制限を設けている。

だから、仮にAIから「別のマーケットプレイスで販売しましょう」と提案されても、それが自分の方針に合っているとは限らない。

ここで、ちょっと考え方が変わった。

在庫を最も早く減らす提案が、必ずしもそのセラーにとって最善とは限らない。

在庫管理だけでなく、販売方針やブランド戦略も考慮できたらどうだろう?

例えば、値下げできる範囲、利用したい販売チャネル、避けたい処分方法など。

セラー自身が条件を設定して、その範囲内でAIが選択肢を比較する。

そんな方向性も考えられそう。

もちろん、これは検討中のアイデア。

FrostLoop AIにすべて実装されているわけでもないし、これだけでAmazonの既存サービスと十分に差別化できると分かったわけでもない。

でも、自分の販売経験から、もう一つの視点を見つけられたのは面白かった。

AIエージェントは、提案するだけでいいの?

そして、もう一つの課題。

審査員が指摘していた、AIエージェントの実行力について。

FrostLoop AIでは、AIがデータを分析して、販売継続、価格調整、返送などの選択肢を比較する。

でも、提案を見せるだけなら、AIエージェントというよりも、便利な分析・アドバイスツールに近いかもしれない。

そこで話題になったのが、API連携。

AmazonにはSelling Partner API、略してSP-APIという仕組みがある。

これを利用すれば、対応するデータの取得や、一部の出品情報の更新などをプログラムから行える。

じゃあ、セラーがAIの提案を承認した後、その操作まで実行できるようにしたらどうだろう?

例えば、

AIが在庫データを分析する。

いくつかの対応方法を提案する。

セラーが内容を確認して、実行するものを選ぶ。

対応している操作なら、ツールが実行して記録する。

そんな流れ。

ただし、Amazonの操作なら何でもAPIで実行できるわけではない。

利用できるAPIや権限、実際の業務内容によって制限がある。

それに、出品者の意思を確認せず、AIが勝手に価格を変更したり、商品を処分したりする仕組みにはしたくない。

私が大切にしている考え方は、

AI recommends. Seller decides.

AIは提案する。決めるのはセラー。

そのうえで、承認された操作をツールが実行する。

そういう方向性なら、便利さと出品者自身の判断を両立できるかもしれない。

まだ実装や利用条件の確認が必要だけれど、審査員の指摘から新しい検討につながった。

実際にその仕事をしている人の視点も、開発に役立つ

今回のハッカソンでは、技術開発はチームメンバーが中心になって進めている。

私はコードの専門家ではない。

でも、Amazonで商品を販売しているからこそ分かることがある。

実際にはどんなデータを見るのか。

何を判断するのが面倒なのか。

AIに任せたい部分と、自分で決めたい部分はどこなのか。

今回、審査員のフィードバックをきっかけに、こうしたことを改めて考えることになった。

そして、普段はただの経費として見ていたAmazonの追加手数料のデータが、AIプロダクトの問題を説明するための具体的な材料にもなった。

これは、自分にとっても新しい発見だった。

AIハッカソンというと、技術力やコードを書く能力が一番重要に思えるかもしれない。

もちろん、それらは大切。

でも、そのAIを誰が、どんな場面で、なぜ使いたいのかを考えることも、同じくらい重要なんだと思う。

自分の経験が、そういう部分で役立つのは嬉しい。

Amazonのサービスが競合?

やっと気づいた。1日以上経ってから。

Amazonのサービスって、もしかして、いつもAmazon Seller Centralで見ている、あの推奨機能のこと?

あれのことかなぁ?

自分は、その推奨に従って判断したことがない。全部自分で決めている。

審査員が「類似のサービス」と指摘したのは、この機能のことなのか、それとも第三者が提供する別のサービスなのか、正確には分からない。

でも、もしAmazonが提供している推奨機能のことだとしたら、私にとっては少し違う話になる。

私は、自分の販売方針に合うかどうかを考えて、最終的には自分で判断してきた。

というのも、Amazonにとっての最適解が、セラーにとっても最適とは限らないと思っているから。

もちろん、Amazonの推奨が間違っているという意味ではない。

ただ、セラーにはそれぞれの事情がある。

ブランドとして守りたい価格や、販売する場所についての方針もある。

だから、Amazonの推奨が自分にとっての最善の選択とは限らない。

ああ、そういうことか!

使わないという判断が自分の中であまりに当たり前だったから、最初は競合として考えていなかったんだ。

審査員からの指摘に対しても、説明する方向が少し見えてきた気がする。

Amazonの既存機能と同じことをするのではなく、セラー自身の事情や経営方針を尊重して、選択肢を比較・提案するAIを目指す。

それがFrostLoop AIの特徴の一つになるかもしれない。

もちろん、本当に差別化できるかどうかは、これから検証する必要がある。

でも、自分が普段当たり前にしていた判断の中に、プロダクトを考えるヒントがあったなんて。

気づけてよかった!

Top 16に選ばれてからも、考えることがいっぱい!

最初は、AIを使って自分たちのアイデアを形にすることに集中していた。

でも、Top 16に選ばれ、審査員のフィードバックを読んでからは、少し違うことを考えるようになった。

すでに似たサービスがあるなら、何を変えるべき?

本当に困っている人は、誰?

AIエージェントに、どこまで仕事を任せる?

そして、実際に使ってもらえるプロダクトにするには、何が必要?

考えることが一気に増えた(笑)。

もちろん、まだ全部の答えが出たわけではない。

FrostLoop AIの差別化も、これから検証していく必要がある。

でも、今回の審査員のフィードバックのおかげで、「AIで作れるもの」だけでなく、「本当に使いたいと思ってもらえるもの」について考える機会ができた。

これも、ハッカソンに参加したからこその経験。

10月24日のPitch Dayはもうすぐ!

チームで準備を進めながら、最後までいろいろなことを学んでいる。

本番ではどんな質問が出てくるんだろう?

ちょっと緊張するけれど、それも楽しみ!